妊婦健診
Medical information妊娠中にも安全とされ使用されているお薬が複数ございますので、ぜひお気軽にご相談ください。
代表的なお薬として、ネキシウム®カプセル 20mgです(下の写真)
妊娠初期は、胃もたれや胸やけ、吐き気や嘔吐、胃酸の逆流症状がよくあり、おつらいかと思います(>_<)
また、つわりは妊婦さんの約半数に発症します>_<
妊娠初期の胃と食道の逆流症状は、増加する女性ホルモンによる食道括約筋圧の低下が主な原因です。
妊娠中のお薬につきましては、写真にあります『薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳(改訂3版:2020年8月)』と、『Drugs in Pregnancy and Lactation』を参考に、ご処方させていただいております📚
妊婦さんへの大規模研究が行われているお薬は多くないですが、形態異常発生や自然流産との関連は認められないとされ、経験上から妊娠中に安全に使用できると考えられるお薬が複数ありますのでご相談ください。
最後にお薬をお飲みになるタイミングですが、冒頭のネキシウム®カプセルを例にとれば、添付文書上の用法は1日1回で、服用タイミングは自由です。
他の胃薬も基本的に一緒ですが、胃酸の分泌を抑制する効果を狙うため、効き目を最大限に発揮するには夕食の2時間くらい前の服用がベストタイミングです。
市販の、ガスター10®も飲んでいただいて大丈夫です。
ただし急にやめると反発的に胃酸の分泌が増えて再発する恐れがありますので、次回外来までの短期間の服用がおすすめです。
ガスター10(=ファモチジン、H2ブロッカー)は、胃の壁細胞基底膜にあるヒスタミンH2受容体を可逆的かつ競合的に阻害することで胃酸分泌を抑制します。ただしH2ブロッカーはあくまで胃酸分泌調整に関連する3つのうち1つを阻害するだけです。一方で、ネキシウム®(=プロトンポンプ阻害薬 PPI)は胃酸分泌の最終段階を阻害することで胃酸分泌を抑制します。
したがって、ガスターよりもネキシウム®の方が長時間に渡って胃内PHを高く保てること、長時間作用しても胃酸分泌の耐性が生じないことから、現在では上記ネキシウム®等PPIが第一選択になっています。
同じくドラッグストアで売っている、LIONのスクラート胃腸薬Sとスクラート胃腸薬Gも妊娠中安全に服用できます。
また、はみがきの時もオエっとなってしまうことが多いと思います。
はみがき粉は泡タイプの方がオエっとなりにくいです。
おすすめはこちらです。
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この記事を書いたクリニック情報
クリニック名:とまり木ウィメンズクリニック 武蔵小杉
院長:鈴木 毅 (すずき たけし)
診療科目婦人科・子宮がん検診・妊婦健診・ 漢方内科・ピル