妊婦健診
Medical information妊娠中にインフルエンザにかかると心配だからと毎年たくさんの妊婦さんがワクチンを接種されますが、出産後の赤ちゃんのためにはRSウイルスワクチンの方が大切です。
経産婦さんは上のお子さんがおつらい思いをしているのを目の当たりにしているので接種される方が多くいらっしゃいますが、初産婦さんもぜひご検討ください。
他院で妊婦健診されていらっしゃる方の接種も歓迎しております。
【RSウイルスワクチンを妊婦にするメリット3つ】
①〈生まれた直後から赤ちゃんを守ってくれます!〉RSウイルスによる入院の75%は6ヶ月までに起きています😭 今回のワクチンの抗体価は生後6ヶ月間、赤ちゃんに接種するシナジス®︎を越えて高いレベルを維持しています。しかも生後1年まで有効性が示されています。
②妊娠中に接種する場合、妊婦さんは1回きりでOK☺️⇔妊娠中に接種しないで、生まれてから赤ちゃんに接種する場合、何回も赤ちゃんに注射が必要です😭
③母親への接種で産生される抗体の方が、ウイルスの変異に対して抵抗性が高い可能性があります😊
2歳までにほぼ全員感染、その1/4が入院するため、妊娠中に接種して胎児に移行する抗体に期待します。
妊娠28週0日から36週6日の間に接種します。
妊娠24週から接種可能ですが、より予防効果が高いのは28週からです。
妊娠28週から36週の間の妊婦健診は2週間おきですので、妊娠28週、30週、32週、34週、36週と5回妊婦健診で接種できる機会があります。
赤ちゃんへの十分な移行免疫が期待できるのに2-4週間必要→お産は40週頃→4週引いて36週までです。
9月から1月の間だけなどの季節の限定はありません。一年を通じていつでも接種可能です。
費用は、35,000円(税込)になります。
※別途、自費初診料3,300円(税込)もしくは自費再診料1,650円(税込)がかかります。
当クリニックのかかりつけの妊婦さんは、別途再診料がかからないため、妊婦健診の際の接種を推奨しております。
接種の際には母子手帳をご持参ください。
接種した記録を母子手帳の「予防接種の記録(5)」に記載し、ワクチンのロットシールを貼らせていただきます。
分娩後に小児科の先生に接種したか質問された際には、下の写真のように「予防接種の記録(5)」のページをお見せください。
ワクチンの名前はアブリスボ、コロナワクチンと同じファイザー製、肩に筋肉注射、1回0.5mlです。
主な副反応は、注射部位の痛みが40%、疲労が46%、その他 頭痛や筋肉痛などです。大部分が2,3日で消失します。プラセボ群と有意差はありませんでした。
RSウイルスの主要な2タイプAとB両方をカバーする、二価ワクチンです。
無事にご出産なさって子育てを始めたばかりなのに、健康な赤ちゃんでも生後まもなく入院となってしまうのは、赤ちゃんにとってもママさんやパパさんにとってもおつらいと思います😭
赤ちゃんの入院にあたっては、通常ママさんも付き添い入院することが多いです。
共働き家庭が多い昨今、職場調整や経済面でのご負担も大きいかと思います。
残念なことにRSウイルスは、赤ちゃんから高齢者まで何度も感染を繰り返します。
大人は風邪や、のどの炎症で終わることが多いのに、1歳未満では気管支炎や肺炎など重症化するケースも多いです。
しかもRSウイルス感染症が治った後も、将来的な気管支喘息(ぜんそく)との関係性が指摘されています。
RSウイルス感染による入院の50%超は生後3ヶ月以内に、75%超は生後6ヶ月以内に起きています。
RSウイルスもコロナやインフルエンザと同じ5類感染症です。1歳未満の赤ちゃんにとっては、コロナやインフルエンザよりも身近で怖い病気です。
ぜひ妊娠中にワクチンを接種して、生まれた直後から守ってあげましょう!
この記事を書いたクリニック情報
クリニック名:とまり木ウィメンズクリニック 武蔵小杉
院長:鈴木 毅 (すずき たけし)
診療科目婦人科・子宮がん検診・妊婦健診・ 漢方内科・ピル