子宮頸がん(HPV)ワクチン

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【子宮頚がん どう予防?】 6月13日の日経新聞より
2022/06/15

6月13日の日経新聞に、子宮頚がん予防ワクチンのことが書かれていました。以下記事の抜粋になります。

<ガンなのに、ワクチンで予防できるの?>

医学の発展により、2000年代半ばに大手製薬会社がワクチンを実用化しました。100%防げるわけではないですが、予防効果はとても高いとされています。世界の100カ国以上で使われており、近い将来子宮頸がんがこの世から撲滅できるとも言われています。

日本でも2009年から打てるようになりました。2013年には法律に基づく定期接種に組み込まれ、小学6年から高校1年までの女子は無料で打てるようになったのですが、接種後に倦怠感や運動障害といった健康被害があり社会問題になり、国は接種を促す積極的勧奨を取りやめました。

 

<なぜ今春久しぶりの再開となったの?>

この9年も定期接種であることに変わりなく、対象者は無料で打つことができました。ただ積極的勧奨から外れたことと、接種による健康被害への恐れから、打つ人は激減し、70%以上あった接種率は一時1%を下回りました。

一人でも多くワクチンを打ってもらい子宮頸がんを無くそうというのが世界の流れです。予防効果を裏付ける研究報告も多数あります。一方で接種とその後の健康被害との因果関係を示す科学的データは特段あらわれていません。

日本の低い接種率について公衆衛生の観点からWHOが名指しで批判したこともあります。専門家の意見を踏まえ、再び積極的勧奨に踏み切りました。

<副作用の心配もなくなったの?>

そういうわけではありません。子宮頸がんに限らず、どんなワクチンでも大勢の人が打つと「万分の一程度」という割合で副作用はあらわれます。人間の体に備わっている免疫反応を利用しているため、「医学の不確実性」をゼロにはできません。

残念ですが予測できない事態はどうしても起きてしまいます。

再開されれば割合はわずかとはいえ、倦怠感や痛みに見舞われるケースもありえます。

<ワクチンを打つメリットはあるか?>

他の予防接種に比べ子宮頸がんのワクチンは打つメリットを実感しにくいとされています。

女性の8-9割が一生涯にHPVに感染しますが、9割以上の人はがんを発症せずウイルスは消えてしまうからです。

しかし、万が一、発症したら若い人でも命を脅かされます。子宮を失って妊娠・出産の機会を奪われることにもなりかねません。

最終的に接種するかどうかは一人ひとりが決めるものです。病気の実態を知り、メリットとデメリットをよく考え、ご家族と相談しながら、納得して判断することが大切です。

ワクチンを接種した場合も、予防の徹底には子宮頸がん検診を定期的に受けることが重要になります。

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