婦人科診療
Medical information①子宮内膜症とは
子宮内膜の細胞が子宮以外の場所で増え、生理のたびに炎症をおこし、そこから出血する病気です。
子宮内膜は普段、ホルモンの働きによって子宮の内側で増殖し、時期が来ると月経として排出されます。
子宮内膜症は、子宮の外で子宮内膜が増殖を始めてしまいます。
結果としてお腹の中に生理の血が溜まったような状態になり、その血が接着剤の働きをしてしまい、おなかの臓器は癒着することで、生理痛の症状が出てきます。
このほか、生理期間以外の下腹部痛や排便痛など、さまざまな痛みに悩まされます。
②症状
痛みと不妊が子宮内膜症の2大症状と言われています。
①痛み
生理痛:90%
生理以外の腹痛:70%
腰の痛み:65%
お通じのときの痛み:60%
不妊:40%
その他:おなかの張り、疲労感、頭痛、下痢などがあります。
はじめは検査で見つけられない小さな病変でも、生理のたびに進行して悪化していきます。
ひどくなると手術が必要になることがあります。
子宮内膜症の方の35-50%に不妊症があると言われています。
不妊症を予防するために進行を抑えることが大切です。
③どれくらいの割合でなるの?
子宮内膜症は10人に1人の割合で発症する病気で、診断までに長期間かかることもあります。
④予防が大切です
おなかや腰などにホッカイロを貼る、入浴、足湯など腰周りを温めると痛みが楽になります。
また、きついガードルなど血行を妨げるものは控え、暖かいスパッツなどにしてみましょう。
ひどくなる前に生理痛の段階からピルを内服し、子宮内膜症の発症や進行を予防していくことが大切です。
この記事を書いたクリニック情報
クリニック名:とまり木ウィメンズクリニック 武蔵小杉
院長:鈴木 毅 (すずき たけし)
診療科目婦人科・子宮がん検診・妊婦健診・ 漢方内科・ピル