院長ノート
Blog胃や腸にポリープがあったとしても、内科を受診するたびに毎回胃カメラをするわけではありません。
受診しても胃薬を処方してもらうだけで、胃カメラは半年から1年おきにしかしません。その間に他の内科や健康診断で検査を受ければ再発や大きくなっていると言われることはあります。
なぜ毎回検査をしないかというと、ポリープや筋腫は良性疾患で、基本的にがんになってしまうことはないからです。受診のたびに検査をすれば患者さんの費用負担も発生しますし、保険診療上検査は何ヶ月おきと決められています。
手術適応のない良性疾患は、内科や整形外科や皮膚科が痛み止めの薬や湿布、塗り薬の処方のみなのと同じ対症療法が選択肢です。
また、ポリープや卵巣腫瘍は切除したり消失しても、3ヶ月ほどで再発を繰り返すことはあります。逆に卵巣腫瘍の手術目的に入院しても、手術前日の検査で消失して退院にしたこともしばしば経験してきました。
一方で、子宮がん検査の異常や、卵巣のチョコレート嚢腫は、将来がんになってしまうリスクがあるので、状況に応じて3-6ヶ月おきに検査をしています。
妊婦健診では過剰検査で費用が高いとご指摘をいただきますが、前回診察時に切迫所見がなくても、張りの自覚がなくても、2週間後の診察で切迫になっていることがあります。先週もありました。早産は赤ちゃんの一生に関わることなので、毎回見逃しがないようにエコー検査をしています。
今回、ポリープや筋腫でも、毎回検査をしないがために再発・増大のご指摘をいただきましたので、今後は極力毎回エコー検査をするように心がけてまいります。